2014-02-19

デブサミ2014 14-D-4 / 長沢さんのセッションを聞いてきました!

デブサミ歴数年、過去にも長沢さんのお話は聞く機会がありましたが、長沢さんのセッションのBlogを書くのは始めてになります。

セッション資料

お話を伺った理由


デブサミに限らず、色々なところで長沢さんのスライドや講演を目にする機会がありまして、その『エバンジェリスト』としての姿勢にはとっても引きつけられるようになり、まあ、いわゆる『ファン』になってしまいました。(追っかけまではしていませんが)

それから、呟きや講演に出てくる仮面ライダーネタも、子持ちの奥様には共感したり笑えたりするものが多く、これもポイントが高いのでした。

さて、昨年末。そんな長沢さんが、Microsoftから離れるという、衝撃の情報が流れました。
えええー?フリーになるんですか?世界を渡り歩いちゃうんですか??』と思ったものの、年明けすぐに、さらに衝撃が。
Atlassianに入社とのことで、もう、ホントにびっくりしました!

情シス部門のわたしは、デブサミに通っていなければ多分知らなかった会社です。
しかし、デブサミやチケットシステム関連の話題、JenkinsのWikiなどを通し、そのユニークさや製品は知っておりましたので、これはインパクトが大きかったです。

コーヒースポンサー席をGET!


当日は雪になってしまい、わたしも仕事が詰んであったのでだいぶ迷ったのですが、やっぱりライブでの講演は聞きたい!...ということで、午後から雅叙園へ。

もちろんお席はいっぱいになっていましたが、おかげさまでコーヒースポンサー席で落ち着いてお話を伺うことができました。(ちょっと遅かったら、スポンサー席も埋まってたかもしれません)

エバンジェリスト、登壇!


準備中の長沢さん。指に黒曜石が装着されているのも、来場者は見逃していませんw

デブサミ恒例の、学校のチャイムのような音が鳴り響き、いよいよエバンジェリスト登壇となりました。

その際、なにやら『ソフトウェア開発ツール』『プロジェクト管理』『アジャイル開発』と書かれたボードを手にしていたのですが、それをポイッと捨ててしまわれました(^^;

特定のツールのお話をするのではなく『開発の現場の環境』についてのお話ということで、ボードを投げ捨てたようです。奇抜な格好はされてませんが、インパクト大!
ライブならではの楽しさですね。



実は、『キャー!ながさわさーん!』と書いた紙を隠し持っていたのですが、それを掲げるのは恥ずかしくってできませんでした…。

以下、お話の内容


では、真面目にお話の内容を記録してみます。(長沢さんの意図していることと外れていたら、スミマセン!)割とTweetしていたので、そちらのまとめ的な内容になります。

序盤 / お話の内容、アトラシアンについて


まずは安定の仮面ライダーの話題からw
『平成ライダー対昭和ライダー 仮面ライダー大戦 feat.スーパー戦隊』の公開前のファンの投票結果で、上映内容が決定するという、一般ユーザ参加型の企画を紹介。(公開は3月29日です!みなさん投票してみましょう!)

このライダーの例は、『今まで映画のストーリー作りに関わってこれなかったユーザも、ソフトウェアの力で参加できるようになっている』ということの例として取り上げたそうです。(※このアイスブレイクは、スライドには含まれていません。ファンサービス!)

そして、ユーザを巻き込み、あらたなビジネスへのチャレンジを可能にするのがソフトウェアの力、そしてそこで一番活躍できるのが開発者である、と述べられていました。

続いて、アトラシアン日本オフィスについてのお話です。
こちらも、『社員にとって、リラックスしつつ生産性を高めるために配慮した』故のオフィスだということでした。
Atlassian自体が、環境を大事にしている会社なんですね

本題1.  開発現場の資質がものすごく問われる時代


では、本題。
まずは開発だけでなく、ビジネスを生むための環境そのものが複雑化し、辛い時代になっているよ、というお話。

  • 価値を迅速に提供し続けることが求められる。ある意味つらい時代。
  • 開発現場だけが気持ちよくてもだめ。ユーザさんにもそう思ってもらいたい。
  • コード書く段階で、ユーザさんのことをつねに意識することが必要。
  • 自分たちの作ったものが、ちゃんと届いているか?ユーザの望むものなのか?フィードバックを迅速に受けて、開発に取り込むことができるのか?を、つねに把握する必要がある。
  • 開発現場の資質がものすごく問われる時代。

本題2. バランスが大事


開発の手法で取り上げられている、プロセスやツール。でも、それ単体であったり、偏っていたりしてはダメ、という’お話。
  • 継続的デリバリーの重要性。分かりやすい言葉で言うと、心技体。
  • 心技体のバランスが大事。あるプラクティスをやりたい、アジャイルをやりたい、ツールをやりたいから、ではダメ。
  • これからは、このバランスを意識することが大事。
  • 一人スーパーマンがいればいい、ではなくて現場がスーパーになることが大事。
  • 現場がうまく行けば、BMLのサイクルがうまくまわるはず。
  • 実際に、デブサミでお話をしているような会社は、それが上手くいっているからこそ。
  • 今の時代は、いろんなデバイスを通じた形で、末端のユーザにサービスを届け、ビジネスに繋げる必要がある。
  • それゆえ、開発を取り巻く状況は、複雑で難しくなっている。

本題3. 実測駆動型の開発を


型にはまったビジネスモデルが見通せないからこそ、実測駆動型の開発を目指しましょう、というお話。


  • 建築は非常に成熟しているので、最初にきちんと設計し、作っていくことが可能。
  • ソフトウェアはどう?ビジネスモデルやテクノロジーが変わっているので、最初にきちんと定義したものを当てはめるのは難しくなっている。
  • パッケージだけでは対応できないケースが増えている。
  • 実測駆動な開発、やりながら状況を見て、その時にベストなものを選択しながら進めて行くやり方は、今のソフトウェア開発に合っている。
  • ソフトウェア開発は試行錯誤しながらより良いものを作る、というスタイルのほうが合っている。
  • 複雑さが増している故に、知らない技術に取り組まないといけなくなってくる。
  • 時間をかけてちゃだめ。小さいながらも、ビジネスにインパクトのあるものをいち早く作るのが大事。
  • ソフトウェアを作るのではなく、『ビジネスを作る』と考えて作っていこう。

本題4.   現場をつなぎ、最高の能力を発揮できる環境を


実測しつつ、各自のパフォーマンスを最高にするために、環境を整えることが大事、というお話。

  • ユーザにサービスを届け、ビジネスを作るサイクルを維持するためには、現場間の分断があってはダメ。
  • 他部署だから関係ない、ではダメ。同じビジョンに向かって、しっかりとつながっていないといけない。
  • 統制ではなく、チーム、各自が真のパフォーマンスを発揮できる環境を整えてあげる事が大事。
  • 一人一人の資質やパフォーマンスが重要になってくるので、それを最大限に発揮できるように、現場環境を見直しましょう。

本題5.  変わるために必要なもの


ここでは、自分一人だけ変わってもダメ、全員が変わって行くためには何が必要か、というお話。変わるために、先に出て来た『環境の大切さ』をより強く裏付けるようなお話です。



  • 最高のパフォーマンスを発揮するためには、下記の3つが必要。
  • 1. モチベーション。
  • 2. 目的意識。
  • 3. より良いと思われるものがあれば、それにチャレンジし、取り入れる勇気
  • しかも、自分だけじゃなくて、みんながそう思う事が大事。
  • ただし、チャレンジする/変わるというのは時間がかかる。
  • 大人が変わるのはたいへん。子どもは3ヶ月、大学生なら半年、でも大人だったら一年はかかる。
  • 自分は変わることができても、全員変わるまで待ってたらダメ、モチベーションも落ちる。
  • 周りが、『自分も変わりたい!』と思えるようなリズム、環境を作る。環境ができれば、あとは、その人その人が、みんな自律的に変わっていける。

本題6.  協調を意識すること


協調していくことの大切さのお話。この協調のためにも、やはり環境の重要性につながってきます。
  • 『確証バイアス』という言葉がある。
  • 自分にとって都合のいいこと、過去やった上手くいったものには流されてしまう傾向がある。(成功体験がある故に)
  • 1人でやってると、この確証バイアスがかかる。新しいものではなく、実績のあるものに偏りがち。
  • しかし、複数の人と協調してやりとりをしていくことで、自分だけの考えにとらわれず、一般化した答えを出せるようになる。
  • これを繰り返すことによって、応用力が高まってくる
  • これは、DevOpsのやり方にもつながる。
  • 協調を意識して行くと、現場にとって良い環境ができてくるようになる。


本題7.  これからのツールは?


ツールについてのお話。いわゆる開発ツール自体は、現場に閉じるならば完成された域に達している。これからは、現場間を円滑につなげるツールが必要になる、というお話。
  • 今後10年、ツールに期待することは?
  • 現場/行程/作業/ロールに特化し閉じたツールはもう成熟してる。それは当たり前になっている。
  • これからは、フィードバックのループが円滑に回るように、作業間の移行、受け渡しを円滑にするためのツールが必要になる。
  • 粒度、関心ごと、表現方法、見る人が違う。意識しないと行けないゴールは一緒だけど、ロールが違えば見方も、見たいものも違ってくる。
  • それぞれの立場で、それぞれが注目し、大事にしたいものを、ストーリーやゴールが途切れることなく見る事ができるのが重要。
  • アイディアを生み出し(企画)、やることを決めて実施し(開発/タスクの実行)、成果をデリバリー し、ユーザからのフィードバック という流れ(ストーリー)が、つながるようにする。

本題8.  Atlassianの製品では?


では、Atlassianの製品では、どうやってストーリを繋げていけるか、のデモでした。



  • Atlassianの製品で言うなら、企画者にはConfluence、開発者にはJIRAが舞台。
  • 企画者は文章をじっくり練りたい。一方、開発者は文書は見ない傾向があるので、タスクとして決まったことを見て、タスクをこなして行きたい。
  • 誰が、どの視点でも、全体をとらえることができるのが大事。
  • Atlassianでは、それぞれのツール自体、もちろん機能は十分であるが、さらに『連携』しやすいように、できている。
  • これが、製品を通してLook / Feelも統一させている理由でもある。

まとめ:Atlassian / エバンジェリストの目指すもの


ここまでで、思いっきり『全部Atlassian製品で良いんじゃない!』とまで思わせるのはさすが!

  • Atlassianはソフトウェアを通しイノベーションを起こすための『ドライバー』になる会社です。
  • エバンジェリストとして、みなさんの創造と破壊のための活動を支援して行きます。前職(MS)からのエバンジェリストとしての姿勢は変わっていません。

以上、長くなってしまいましたが、長沢さんのセッションのレポートでした。

どなたかもTweetしていたのですが、長沢さんの目指すものは、本当に前職からブレていないし、お話も専門用語を使わず誰にでも分かりやすい内容になっています。

期待に違わず、はしばしに仮面ライダー用語が出現したり、ライブならではの表現/お話を聞く事ができて、本当に楽しめたセッションでした。

長沢さん、お話ありがとうございました!


* * *

わたしは、わりとCMSやチケットシステムに関わって来ていたのですが、その中でも、

 『メールもファイルサーバもあるんだし、情報共有のためのWikiやツールなんて、お金をかけるものじゃないでしょ。そのへんに転がっているものを使えばいいんじゃないの?サーバのリソースもそんなに要らないでしょ』

と言った感じで、情報共有の仕組みにはあまり価値がないというニュアンスのことを言われたことがありました(^^;

でも、コミュニケーション、他部門との連携や情報共有が『根性』でやれる時代ではなくなってきている気がします...。会社が大きくなればなるほど。
数字で効果を見える化できないと、なかなかまだ予算が取れなかったりするのも事実ではありますが、ちょっと前と違って、情報共有/連携のための基盤の導入には、追い風が吹いているような気もします。


2 件のコメント:

  1. ご参加ならびに詳細なレポートありがとうございました!

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    1. ながさわさん、こちらこそコメントありがとうございます!
      ますますのご活躍、楽しみにしています!

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